山梨大学工学部

在学生

山梨大学工学部で得たもの

名取 宗一郎

ナトリ ソウイチロウ

 山梨大学工学部が100周年を迎えられたこと、心よりお祝い申し上げます。私は平成31(2019)年に工学部応用化学科へ入学しました。高校の化学で最も興味を抱いた水素・燃料電池分野について研究できる大学を探した中で、地元の山梨大学に国内トップレベルの水素・燃料電池研究の拠点と教育プログラムが設置されていることを知り、山梨大学工学部応用化学科の受験を決意しました。
 入学後から3年次までは、分析・有機・物理・高分子・電気化学などの基礎から応用まで幅広く学びました。中でも、試験前には同級生と図書館や家に集まり、情報収集や対策をしていたことはとても印象に残っています。4年次からは水素・燃料電池ナノ材料研究センターの研究室に配属され、内田誠先生ご指導のもと水電解に関する研究をパナソニックホールディングス株式会社と共同で行いました。企業の研究者と意見を交わしながらプロジェクトを進めるといった社会的経験、学会発表で優秀学生講演賞を受賞したという成功体験を通して、周囲の人を上手く取り込みながら共に研究を成し遂げることの楽しさに気づくことができました。これは100周年という長い歴史の積み重ねの中、先輩諸氏の多大なる貢献によって、山梨大学工学部が産業界とも関わり深い、特色のある学びの場へと発展してきたおかげだと確信しています。
 現在私は大学院へ進学し、水電解に関する研究を継続して行っています。学部生の頃に得た知識や積んだ経験は、私の財産であり研究者としてのバックボーンとなっています。今後も、脱炭素社会の実現に向け邁進していきたいと思います。
 最後になりますが、山梨大学工学部の今後益々のご発展をお祈り申し上げます。

2023年工学部応用化学科卒業、大学院修士課程進学