山梨大学工学部

卒業生・修了生

工学部生活 ~ 6/100年を振り返って ~

小久井 大将

コクイ ダイスケ

<初めに>

 山梨大学に関係する全ての皆様、初めまして。私は2020年に機械工学コースを修了しました小久井大将と申します。このたびは工学部創立100周年おめでとうございます。そして、本記念事業メッセージを執筆させていただけることを大変嬉しく思います。私が在籍していたのは100年の歴史のたった6年ですが、学生時代の生活をメインに振り返ってみようかと思います。

<入学当初>

 2014年の記録的な豪雪が残る中、武田通りを上り下宿探しに初めてキャンパスへ訪れました。周りの山々の近さ大きさに少々圧倒されつつ、頭の見えた富士山にはカメラを向けていました。   
 入学後、同級生との初めましての時には、山梨県外から来た学生も多いせいか、様々な方言が混ざっており、今までにない新鮮な気持ちで学生生活がスタートしたことを今でも覚えております。

<印象に残る授業>

 3年生で受講したPBLものづくり教育実践ゼミです。燃費重視の車両を企画・設計・製作し、実際に燃費を競う大会に出場することが目標でした。大幅な軽量化の為、学生主体でこれまでのベース車両を一から設計し直すことを決め、エンジンチーム・車体チームに分かれて製作していきました。担当教授、ものづくりセンターの皆様の力を借りながらなんとか大会出場までこぎ着けました。大会当日の試運転でもたわみ・横揺れ等の問題がありましたが即座にチームで対応を練り補強を行うことで完走し、328km/Lの記録を残すことができました。この授業では企画・設計の重要さを学ぶとともに一つのものを作り上げるために必要なコミュニケーション能力を養うことができたと思っております。

<研究室配属>

 熱エネルギーの有効利用をメインテーマとする鳥山研究室に配属していました。私は陸上部に所属しており監督は鳥山先生ということで、研究室+部活の両方でお世話になっていました。実験では試行錯誤の繰り返し、学会の予稿執筆には他研究室メンバーと共に深夜までご指導いただいたこともありました。印象に残っているのは、学会発表を2回海外で行ったことです。外国の方との会話では身振り手振り、しどろもどろのコミュニケーションもありましたが、研究内容が伝わった時の感覚は中々いいもので次のモチベーションにも繋がっていました。

<工学部T号館×陸上部>

 工学部キャンパスのシンボル的なイメージを持つT号館との関係ですが、陸上部の雨天時の練習場所の一つとして、あの高さを活かしたした階段ダッシュを行っていました。建物の外にも実は階段があり1階~最上階までのダッシュを10往復ほど。乳酸地獄です。晴れの日よりきつい練習だったかもしれません…T号館の高さに感謝です。

<現在>

 修了後は地元でもある愛知県に戻りまして、トヨタ車体株式会社に就職しました。トヨタのミニバンやランクル、ハイエース等の車種を企画~開発~生産までを担う完成車両メーカーです。私はその中で生産技術(プレス部品関係)の仕事に携わっております。デザインを一番初めに形にする部署であり、安く・早く・高品質で・安定した生産工程作りに取り組んでいます。また、リクルーターとしても活動しており、興味のある学生様を募集中です!

<最後に>

 山梨大学での生活の中で多くの方と出会い、学び、充実度の高い6年を過ごせたと感じております。今後も甲府に行く機会は幾度もあると思います。その際はまた武田通りを上っていこうかと思います。
 これからの100年がこれまでの100年以上に活気のある山梨大学であることを期待しています!
拙文最後までお読みいただきありがとうございました。

2018年工学部機械工学科卒業、2020年大学院修士課程修了

トヨタ車体株式会社 勤務